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水天需(すいてんじゅ) |
「孚(まこと)あり。光(おお)いに亨(とお)る。貞(てい)なれば吉なり。大川を渉(わた)るに利(よ)ろし。」
時間的推移を主として時が至れば立ち向かう力を発揮することを意味します。
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「需」とは内にたくましい意欲を有して求めつつ控え待つといった意味です。下卦の乾は天を、上卦の坎は水を象徴します。天の上に水があり、時期が来れば雨となることを象徴しています。 |
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水沢節(すいたくせつ) |
「節(せつ)は亨(とお)る。苦節は貞(ただ)しくすべからず。」
物事には一定の枠がありそれを越えないようにほどよく節制すれば亨ことを意味します。
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「節」とは節制・節度・節操など調節をもってほどよく止まるといった意味です。下卦の兌が沢を、上卦の坎が水を象徴します。水が沢に入る形象のため節制の機能があるとみます。 |
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水火既済(すいかきせい) |
「既済(きせい)は亨(とお)ること小なり。貞(ただ)しきに利(よ)ろし。初めは吉にして終わりは乱る。」
事が完成しれば新しい発展よりはそれを整頓しあとの乱れを警戒しなければならないため亨ることは小となります。事が完成した当初には吉でありますが時の経過とともに衰退していくのが自然の成り行きであるから「初めは吉にして終わりは乱る」ことを意味します。
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「既済」とは事がすべて成就したといった意味です。この卦はすべての爻が正を得ており完全な形象となっています。 |
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水雷屯(すいらいちゅん) |
「屯(ちゅん)じゃ元(おお)いに亨(とお)りて貞(ただ)しきに利(よ)ろし。往(い)くところあるに用うるなかれ。侯(きみ)を建つるに利ろし。」
草木が芽生え生気が充満するといった意味では大いに通りますがそのためには時期を待つ必要があります。芽生えたばかりの草木は脆弱で利用できませんが前途ははかりしれません。人間に例えれば若者を象徴しており前方だけに注意することなく周囲にも気を配り根を張る必要があることを意味します。
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「屯」とは草木の芽生えが土を破って出ようとしている形象で伸び悩んでいるといった意味です。 |
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水風井(すいふうせい) |
「井(せい)は邑(ゆう)を改めて井を改めず。喪(うしな)うなく得るなし。往来井を井とす。ほとんど至らんとして、また未だ井につりいとせず、その瓶(つるべ)をやぶる。凶なり。」
日常生活に井戸が必要なのは言うまでもないことですがその井戸が涸れれば邑(むら)を移動することもあります。しかし、邑のために井戸を移動することはありません。つまり根本を変えることはできないことを意味します。また井戸の水はいくら汲み上げてもなくなることも減ることもなく人間の知恵と同じことを意味します。しかし井戸の水に至る前に釣瓶を引き上げれば水は汲み上げられないのと同じで仕事を途中で辞めることはよろしくありません。また釣瓶はあっても縄の用意がないものは設備不十分でこれもよろしくありません。さらには取り扱いが悪くて釣瓶を壊してしまうことはもっとも凶であることを意味します。
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「井」とは釣瓶をもって水を汲み上げるといった意味です。 |
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坎為水(かんいすい) |
「習坎(しゅうかん)は孚(まこと)あり。維(こ)れ心亨(とお)る。行けば尚(たっと)ばることあり。」
重険に陥る象とみますが二陰の真ん中に陽の充実した誠を持っているため身は険難に陥りながらもその心は正しくあくまでも志を貫徹することを意味します。この誠をもって事を行うならばやがて功を成し人に尊ばれることを意味します。
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「坎」とは重険に陥るといった意味です。 |
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水山蹇(すいざんけん) |
「蹇(けん)は西南に利(よ)ろし。東北に利ろしからず。大人(たいじん)を見るに利ろし。貞(ただ)しければ吉なり。」
下卦の艮は山を上卦の坎は水を象徴し行き悩んで険中に止まることを意味します。非力ゆえに進退に窮し退くにしても大人の助けを借りなければ危険であります。それゆえ自分を立てず正しいところにつき貞正を守って難を乗り切らなければならないことを意味します。
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「蹇」とは足なえといった意味です。 |
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水地比(すいちひ) |
「比(ひ)は吉なり。原(たず)ねうらないて、元永貞(げんえいてい)なれば、咎(とが)なし。寧(やす)からざるものまさに来たらん。後(おく)るる夫は凶なり。」
下卦の坤は地を上卦の坎は水を象徴し地上を水が流れる形象で親しみ交わる道を説く卦となっています。唯一の陽はしかるべき位置にあり他の陰がそれに従うかたちをみることができます。ただし、誰に対しても親しく付き合えばよいということではなく相手を選ぶことが大切だという意味と親しい交際を求めてやって来る者の中には下心がある者もいるのでこのような者には気を付けなければならないという二通りの意味があります。
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「比」とは団結、慣れ親しむといった意味です。 |